昨年６月、神戸市西区の草むらで近所の保育園児、穂坂修（なお）ちゃん＝当時（６）＝の遺体が見つかった事件で、修ちゃんに対する殺人容疑などで逮捕された母親の沙喜容疑者（３５）や、そのきょうだいの計４人について、神戸地検は９日、傷害致死と死体遺棄の罪で起訴した。
ほかに起訴されたのは、修ちゃんの叔父の大地容疑者（３２）と、いずれも叔母で双子の朝美（３１）と朝華（３１）の両容疑者。地検は約８カ月にわたる鑑定留置の結果、４人の刑事責任を問えると判断した一方で、殺意の立証は困難とみて傷害致死罪に切り替えたとみられる。
兵庫県警は昨年６月２２日、４人の母親で修ちゃんの祖母（５８）への監禁と傷害の疑いで４人を逮捕。その後の捜査で４人と祖母、修ちゃんが同居していた自宅近くで、修ちゃんの遺体が発見された。
県警は翌月１３日、修ちゃんの遺体を遺棄したとして、死体遺棄容疑で４人を再逮捕。同２３日には、鉄パイプのようなもので修ちゃんを繰り返し殴るなどし、殺害したとして殺人容疑で再逮捕した。
神戸地検は、４人の刑事責任能力の有無を調べるため、８月から今月２日まで鑑定留置を実施していた。祖母への監禁と傷害容疑については不起訴とした。