万博無料招待、大阪の学校7割が希望 「不参加」の選択肢ない調査手法に批判も

2025年大阪・関西万博に小中高生を学校単位で無料招待する大阪府の事業を巡り、吉村洋文知事は3日、アンケートした府内の学校の約7割超が来場を「希望する」と回答したと発表した。ただ、回答には「希望しない」や「不参加」の選択肢がなく、調査手法に批判も上がっている。
府は、府内在住の4歳から高校生を万博に無料招待する意向で、学校単位での校外学習といった来場を想定している。
アンケートは、府内の国公私立の小中高校や特別支援学校など約1900校を対象に、4月19日~5月末に実施。約1740校から回答があった。来場を「希望する」とした学校は約1390校、「未定・検討中」と回答した学校は約350校だった。未回答の学校は160校だった。
吉村氏は記者団に「これだけ多くの学校が参加を希望している。将来を担う子供たちに未来社会がどうなるのか見てもらう絶好の教育の機会」と意義を強調。「未定・検討中」や未回答の学校には改めて個別で確認を進めるとした。今秋ごろをめどに各校の来場日や交通手段などを調整し、通知する予定だ。
万博を巡っては3月、会場予定地でガス爆発事故があったほか、十分な下見ができないなどとして来場を不安視する教員も少なくない。同府交野市の山本景市長は5月下旬、回答に「不参加」がないのは「事実上の強制だ」とし、市内の全小中13校で学校単位での参加を見送ると表明した。

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