「確かに口が悪くてヤンキーっぽいところはありましたが、“明るい子”という印象だったので、まさか10代の子を身勝手な理由で殺すなんて……」── 北海道旭川市の無職・内田梨瑚容疑者(21)を知る人物は、驚きを隠せない様子で語る。
道警は6月12日、北海道留萌市の高校生・村山月さん(17)を川に転落させて殺害したとして、内田容疑者と19歳の無職の女を逮捕した。村山さんは今年4月から行方不明になり、5月下旬に石狩川の下流で遺体で発見されていた。
もともと4月下旬以降、村山さんを車両内に監禁したなどの疑いで、内田容疑者と19歳の女、そして16歳の男女が順次逮捕されていた。供述に基づき、石狩川を捜査を行い、道警が遺体を発見。その中で内田容疑者と19歳の女が殺人容疑でも逮捕された形だ。全国紙の社会部記者が語る。
「村山さんがSNSで内田容疑者がうつる写真を無断で使っていたことで、トラブルになったようです。内田容疑者らは4月18日夜にSNSを通じて村山さんから金品を恐喝し、その後すぐ留萌市に行き、村山さんを呼び出し、車に乗せるなどして監禁。留萌市のほか旭川市などを連れまわしたそうです。
そして19日未明に、内田容疑者と19歳の女が女子高生にわいせつ行為をした後、吊り橋から落としたみられています」
事件の現場となったのは、旭川市外の神居古潭地区。石狩川にかかる吊り橋「神居大橋」だ。緑の渓谷にかかる大きな白い橋は、観光スポットとして人気を集めていた。村山さんはこの吊り橋から約10メートル下を流れる川に落とされ、溺死したとみられている。
容疑者の意外な人柄
内田容疑者とは、どんな人物だったのか。現地での取材を通して見えてきたのは、意外な人柄だった。容疑者が通った中学校の後輩が明かす。
「長身で、中学時代はバスケ部で活躍していました。たしかキャプテンもやっていたんじゃないかな。お父さんは少しいかつい見た目でしたが、優しい人です。お母さんは、普通のお母さんという感じ。ご近所トラブルを起こした記憶もなく、家庭が荒れていたという印象は特にありません。
梨瑚さんは、“ザ・陽キャ”なので、正直好き嫌いが分かれると思います。ガツガツ距離を詰めてくるし、先生とか大人に対する態度とか、苦手に感じる人は多いんじゃないでしょうか。部活動に打ち込んではいましたが、ヤンチャ系の先輩とつるむ一面もありました」
また別の同級生Aの母親によると、内田容疑者は正義感の強いイメージだったという。