自民党の小林鷹之前経済安保相(49)は19日、国会内で会見し、岸田文雄首相の不出馬で大乱戦が想定される9月の党総裁選に出馬すると正式表明した。質疑応答では、小林氏と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)側との関係について、同問題を追及しているジャーナリスト鈴木エイト氏との質疑が展開される場面もあった。
小林氏に対しては、教団の関連イベントに出席したことや、その際のあいさつで教義内容に触れる発言をしたとする鈴木氏の指摘について、まず別の記者が質問。「今も関係が深いのではないか」と問われた小林氏は、「今日も鈴木エイトさんが後ろにいらっしゃいますが」と、鈴木氏の存在を認識した上で「2年前の大臣会見でも申し上げたが、ご指摘の発言をした記憶は一切ありません」と述べた。
その上で「地元の方々に誘われて地域のスポーツ行事に参加した。振り返れば、主催者の確認を徹底してやっていればよかった。ある意味、軽率だったと反省している」としつつ「過去にその団体の方に選挙支援の依頼をしたことも金銭のやりとりも含め、一切関わりはない。現在も関わりはなく、今後も持つつもりはない」と訴えた。
その後、鈴木氏自身も質問。「ご認識いただいてありがとうございます」とした上で「小林さんの地元の有力の支援者に複数の統一教会の関係者がいることを確認しています。その認識はあるかどうか。その状態で旧統一教会に対して厳しい対応をとれるのか」などと問いただした。
これに対し小林氏は「厳しい対応を取ります。岸田政権の方針を堅持します」と言明。「私自身の後援会にはかなりの方がいらっしゃる。それぞれが私人で、1人1人のプライバシーにかかわる話。おひとりおひとりの思想信条を聞くことは限界があることは認識いただきたい」と求めた。
一方で「しかし(イベント参加をめぐる)私自身の確認の仕方が甘く、軽率だった」と述べ、「現在は、後援会の入会フォームに当該団体との関係を持たないということを担保するように、工夫している」と話した。