斎藤経済産業相は２３日、東京電力ホールディングスの小早川智明社長を経済産業省に呼び、福島第一原子力発電所で見つかったデブリの取り出し装置の手順ミスについて、原因究明と報告を求めた。
斎藤氏は、「東電の廃炉作業の安全性や執行能力について、地元、国内外に不安を抱かせるものであり、猛省を促したい」と述べた。その上で、作業を中断した原因や今後の対応策について、来週中にも報告するよう要請した。
デブリは原発事故で溶け落ちた核燃料のことで、２２日から試験的な取り出しに着手する予定だった。小早川氏は、「大変なご心配をおかけし、誠に申し訳ない」と陳謝した。面会前に、福島第一原発を訪れ、管理体制の課題などについて報告を受けたという。
斎藤氏は２３日、全国漁業協同組合連合会長に会い、東電に対して、協力会社任せにしないで、東電自身が全作業に責任を持って取り組むように伝えたことを明らかにしていた。