トルコの少数民族クルド人が集住する埼玉県川口市の奥ノ木信夫市長に対し、X(旧ツイッター)上で殺害予告があったことが27日わかった。市長が記者会見で明らかにした。被害は確認されていない。奥ノ木市長は「クルド人を擁護しているわけではない」と話した。
投稿は今年3月、川口市内で女子中学生に性的暴行を加えたとしてクルド人の男が逮捕された事件を念頭に置いたとみられ、「犯人が裁かれないなら、お前を殺す」などと書かれていた。
市長がクルド人問題でテレビのインタビューに答える画像に「不法滞在者をそこまで庇(かば)うメリットは何か」などと書き込まれた投稿にリポストする形だった。
投稿があったのは6月11日で、同日に川口署から市に連絡があり、被害届を出したという。
市長は昨年9月、国に要望書を提出。不法行為を行う外国人を厳格に強制送還する一方で、仮放免者の就労を可能にする制度の創設などを求めている。
市長は取材に対し「別に悪いクルド人を擁護しているわけではない。こういった殺害予告を投稿をするような人には、一部報道のある部分だけを切り取って判断してほしくない、と強く言いたい」と話した。