一挙に市職員12人懲戒処分、うち3人免職 大阪・八尾市、市立斎場事件や不祥事相次ぎ

大阪府八尾市は12日、情報を提供した見返りに業者から現金を受け取っていた職員や退職手当を脅し取っていた職員など計12人の懲戒処分を発表した。市によると、一度の処分としては異例の規模。うち3人は最も重い懲戒免職とした。
懲戒免職3人のうち、市立斎場の現場ナンバー2で市環境部の男性作業長(56)は平成14年から今年2月までの間、斎場利用者の個人情報を業者に提供した見返りに現金などを受け取っていた。市の調べに「断るのが難しかった」と述べたという。
残りの2人は兄弟で59歳と56歳の同部技能長。市の労働組合幹部の立場を利用し、定年退職する複数の市職員から寄付金名目で退職手当を脅し取ったとしている。2人は昨年12月、恐喝容疑で府警に逮捕された。
こうした環境部で相次いだ不祥事にからみ、監督が不十分だったとして元部長(60)らを減給10分の1(3カ月)とした。
一方、今年6月、スーパーに置き忘れられたスマートフォンを盗んだとして府警に窃盗容疑で書類送検された都市整備部課長補佐(56)を停職1カ月に、また、今年4~7月に通勤で使用した自家用車を市役所駐車場に複数回駐車し、無料券を使って料金を払わなかった財政部主幹(60)も減給10分の1(3カ月)とした。
相次ぐ不祥事に大松桂右(だいまつ・けいすけ)市長は「市民に深くおわび申し上げる」と謝罪のコメントを発表。自身と植島康文副市長の給料の10%(3カ月分)を減額する関連条例案を9月市議会に提案する。

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