海洋研究開発機構は24日、2024年に行った海底掘削調査で延ばしたドリル付きパイプの長さ(総延長7906メートル)が、海洋科学の研究目的では世界最長だったとして、ギネス世界記録に認定されたと発表した。
調査は同年9~12月、東日本大震災の震源域に近い宮城県沖の日本海溝で行った。同機構の地球深部探査船「ちきゅう」の船上から、1本約40メートルのパイプを複数つなげ、ドリルを水深6897メートルの海底におろし、地下約1000メートルまで掘削した。
同機構は、地下深くにある岩石への力のかかり具合などを測定し、次の大地震の引き金になるかもしれない「ひずみ」の蓄積状況などを分析している。同日は東京都内で認定証の授与式が行われ、同機構の大和裕幸理事長は「我々の技術力や運用力が認められた証しで、大変うれしく思う」と述べた。