オークション詐欺組織が不正に得た犯罪収益を「横取り」したとして、茨城など5県警合同捜査本部は14日、宮崎市村角町北原、医療機器販売会社員長友英幸容疑者(30)を組織犯罪処罰法違反(犯罪収益等収受)容疑で逮捕した。
発表によると、長友容疑者は2007年7月下旬頃、福岡市博多区の路上に駐車中の車内で、詐欺組織の「出し子」の福岡市東区、専門学校生天野公二被告(30)(窃盗罪で公判中)から、犯罪収益と知りながら現金12万円を受け取った疑い。組織は同月頃、大手オークションサイトに高級腕時計を架空出品し、埼玉県の会社員男性(39)に他人名義の口座に70数万円を振り込ませた。天野被告は、コンビニATMでそのうち20数万円を引き出し、長友容疑者と山分けしたという。天野被告は長友容疑者の短大時代の後輩で、長友容疑者が組織に出し子として紹介していた。長友容疑者は「金は受け取っていない」と容疑を否認している。
オークション詐欺組織は昨年12月に合同捜査本部が摘発、ネット銀行を狙ったIT企業と暴力団による組織的なフィッシング詐欺事件の組織と同じで、一連の事件の逮捕者は13人目。