大手中学受験塾「四谷大塚」の元講師の男が、教え子の女子児童を“盗撮”したとして、新たに逮捕されました。別の児童への“強制わいせつなどの疑い”ですでに逮捕されている、同じ受験塾の元講師と共謀し、授業中に計画的に盗撮したとみられています。
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“受験塾の名門”から、盗撮が疑われる2人目の逮捕者が出ました。性的撮影処罰法違反の疑いで逮捕された大手中学受験塾「四谷大塚」の元講師、中村成美容疑者(26)です。
子どもがいる親は――
6歳と9歳の子どもがいる公務員(30代)
「あり得ない、と思いました。悲しくなりますし、あり得ないと思いますし、親としては許せない」
警視庁によりますと、中村成美容疑者は、勤務先だった校舎で別の元講師の男と共謀し、教え子だった7歳の女子児童を盗撮した疑いが持たれています。
中村容疑者と共謀したとみられるのが、強制わいせつなどの疑いですでに2回逮捕されている、同じく四谷大塚元塾講師の森崇翔容疑者(24)です。これで、3回目の逮捕となりました。
今年6月、中村容疑者が、森容疑者に対して「盗撮の趣味」があることを打ち明けたといいます。そして、その2か月後、中村容疑者は夏期講習で女子児童と2人きりになりました。授業内容は「花のデッサン」で、「生徒も先生も自由に動けるし、盗撮しやすいと思った」といいます。
すると、中村容疑者と入れ替わりで、森容疑者が教室へ入ったといいます。森容疑者は「色々な角度から、花を見てごらん」と言うと、女子児童をイスの上に立たせ、スカートの中にスマホを差し入れて、下着を撮影したとみられています。
「中村先生から『お願いします。楽しみにしています』とSNSで言われた」と話しているという森容疑者。撮影された動画は、森容疑者から中村容疑者にSNSを通じて共有されていたといいます。調べに対し、中村容疑者は容疑を認め、森容疑者は容疑を一部否認しているということです。
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被害にあった児童の母親は警視庁に対して、森容疑者の印象などを次のように話しました。
被害児童の母親
「森先生と面談した時は、“子どもの面倒をよく見る若い先生”という印象。今思えば、お気に入りだった娘を手元に置きたかったのではないか。絶対に許せない」
そして、2日午前、中村容疑者の父親が日本テレビの取材に応じました。
中村容疑者の父親
「親としての責任というのは、息子以上に、私も痛感しております。被害にあわれたお子様、あるいは保護者の方、もし許されるのであれば、私自身も土下座してでも謝りたい気持ちでいっぱい」
一方、森容疑者は、塾が管理するデータベースにアクセスし、別の複数の女子児童の個人情報を入手して、グループチャットに投稿した疑いも持たれています。森容疑者はこれについて、「アイドルの個人情報を知りたい、と思うのと同じ気持ち」だったと話したということです。
情報管理が不十分だったとして、法人としての「四谷大塚」も書類送検されました。「四谷大塚」は「教育に関わる企業として、情報管理面での対策が不十分であったと猛省しております」「再発防止に全力で取り組んでまいります」とコメントしています。