ジャニ会見運営のPR会社が謝罪 NGリストは「ご指示もご承認も一切受けていない」事務所関与を否定

ジャニーズ事務所の会見を手掛けた米国に本社がある「FTIコンサルティング」は6日、「NGリスト」についてジャニーズ事務所の承諾はなかったとコメントを発表した。

同社は創業者の故ジャニー喜多川氏による性加害問題を巡り、ジャニーズ事務所が2日に東京都内で開いた記者会見を運営。特定の記者らを指名しないようにする「NGリスト」があったことが発覚し、ジャニーズ事務所側も了承していたとの一部報道が出ていた。

これをめぐり「一部報道について」と題して書面を公表。

「弊社担当者が一部報道機関に対して、9月30日に開催されましたジャニーズ事務所様との事前打ち合わせに関し、誤解を招く回答をしておりました」とし、「同会議において、ジャニーズ事務所様から理由如何に関わらず特定の記者の質問の排除についてご指示もご承認も一切受けておりません。ジャニーズ事務所様からは公平かつ円滑な会見の運営を依頼されておりました」と事務所の承諾はなかったとした。

「昨日お知らせのとおり、一部記者様に関する資料は限られた会場使用時間の中で会見の円滑な運営準備のために弊社が作成し、運営スタッフ間で共有したもので、ジャニーズ事務所様は作成や運営スタッフへの共有を含め一切関与しておりません。なお、実際の会見の進行においては、こうした資料に関わらず、登壇者、司会者の判断のもと、幅広い媒体の記者の皆様にご質問頂くこととし、貴重なご意見を頂戴したところです」と資料に関わらず進行したという。

「会見に参加された記者の皆様、会見をご覧になられた視聴者の皆様、ジャニーズ事務所様、司会者をはじめ関係者の皆様に多大なご迷惑とご心配をおかけしましたことを心より深くお詫び申し上げます。大変申し訳ございませんでした。皆様からの信頼の回復に向けて社員一丸となり取り組んで参ります」と謝罪した。

同社はジャニーズが9月7日に初めて行った会見も担当していた。

リストには記者やフリージャーナリストの6人の名前や顔写真が指名NGリストとして掲載されていた。東京新聞記者の望月衣塑子氏や世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題の追及で知られるジャーナリスト鈴木エイト氏ら、挙手し続けながら指名されなかった記者の名前があった。質疑応答は「1社1問」のルールが設けられ、司会を務めた元NHKアナウンサーの松本和也氏が指名する形で進行。リストを基に質問者を選別していた疑いが出ていた。

「FTIコンサルティング」は1982年、米メリーランド州アナポリスで創業。公式ホームページに「グローバルビジネスアドバイザリーファームとして、M&Aや事業再編あるいは訴訟等をはじめとする経営上の重要課題に対するサポートの提供を行い、グローバルビジネスにおける企業価値向上を支援します」「業務デューデリジェンス、ビジネスインテリジェンスをはじめ、不正行為調査、コンピュータフォレンジック、Eディスカバリー、知的財産権保護コンサルティングあるいはクライシスコンサルティングをはじめとする、幅広いビジネスリスクに対するソリューションを提供します」などとしている。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする