青森県野辺地町は10月5日、1万3400人分の個人情報が入ったUSBメモリを紛失したと発表した。職員が利用のために保管場所を確認したところ、USBメモリがなく、そのまま同日まで見つかっていないという。
USBメモリに保存していたのは、同町からの転出者・死亡者を含む新型コロナウイルスワクチン接種者1万3400人分の住所、氏名、生年月日、性別、接種履歴など。5日までに、一連の情報が悪用された例は確認していないという。
同町は原因について「使用管理簿などを用いた管理が行われていなかったことや、USBメモリを鍵のかからない脇机引き出しで保管するなど、適正な管理がなされていなかったことによるもの」としている。
今後は(1)保管は施錠可能な場所とし、所属長が管理する、(2) 職員が使用又は返却する際は、使用管理簿に記入した上で、所属長の確認を得る、(3)USBメモリは一時記憶媒体として使用し、使用した後は保存データを削除する、(4) USBメモリを暗号化対応型のものに切り替える、(5)指定した業務以外でのUSBメモリの使用を禁止する──ことで、再発防止やリスクの削減につなげる。
事態が発覚したのは8月31日。午後3時ごろ、職員が保管場所を確認したところ、USBメモリがなかったという。最後にUSBメモリを確認したのは30日で、別の職員が利用し、午後5時半ごろに保管場所に戻していた。同町は31日以降、執務室や公用車内、最後に使用した職員の自宅などを探したものの、USBメモリを発見できていないとしている。