岸田文雄首相は16日、企業の従業員向けベビーシッター利用割引券の発行を17日から再開すると発表した。東京都内の視察先で記者団に「仕事と育児を両立できる環境を整えるためにしっかり取り組む」と語った。
割引券は各企業の拠出金を財源に全国保育サービス協会が発行。利用料から1枚当たり2200円が割り引かれる。今年度分は配布枚数の上限に達したとして受け付けが終了していた。
首相は月内に策定する総合経済対策に関し、物価高対策のため地方自治体が柔軟な支援策を講じることのできる「重点支援地方交付金」を増額する意向を示した。同交付金を、物価変動に苦しむ学校給食事業者の負担軽減に活用できるようにする方針も明らかにした。
首相は東京都江東区のスーパーを訪れ、肉や野菜の売り場を視察。子育て中の従業員らと意見交換し「首相になる前はスーパーによく行ったが、確かに高くなっている」と語った。出席者から「ブロッコリーやミニトマトが高く、食卓に出さなくなった」などの発言が出た。
[時事通信社]