兵庫県警は1日、コンビニの売上金などを盗んだとして、窃盗容疑で逮捕した店のパート従業員の60代女性について、誤認逮捕だったと発表した。窃盗被害のなかったことが判明し、約14時間半後に釈放した。県警は裏付け捜査が不十分だったとして経緯を調べる。
県警によると、11月30日、同県尼崎市のコンビニの店長から「従業員が店の金を盗み、防犯カメラにも映っている」として現金数十万円が盗まれたとする被害を届け出た。関係者への聴取や防犯カメラ映像から犯行の疑いが強まったとして、尼崎南署が1日午前2時ごろ、窃盗容疑で女性を通常逮捕した。
しかしその後、帳簿の間違いに気づいた店側から「被害金額を修正する必要があるかもしれない」と連絡があり、捜査の結果、窃盗被害のなかったことが判明。女性を午後4時40分ごろに釈放し、謝罪した。女性は容疑を否認していたという。
県警捜査3課の石原智之次席は「今後、このようなことがないよう適正捜査について指導したい」とのコメントを発表した。【大野航太郎】