宝塚歌劇団の劇団員が死亡した問題で、亡くなった女性の代理人弁護士が歌劇団側に意見書を提出しました。提出を受けて歌劇団は次のようにコメントしました。 【歌劇団のコメント】 「このたびの宝塚歌劇団宙組生の急逝を受け、ご遺族の皆様には心よりお詫び申し上げます。12月6日(水)に、当方代理人を通じて、今回の件に関するご遺族の代理人からの意見書を受領いたしました。弊団としましては、11月14日に公表した調査報告書の内容のみにとどまることなく、意見書や本日のご遺族代理人の会見の内容等も踏まえて改めて事実関係の精査等を行うとともに、ご遺族のお気持ちやお考えを真摯に受け止め、引き続き誠実に協議してまいる所存です。ご遺族には、改めて正式な謝罪を申し上げる機会をいただけるように努めてまいりたいと考えております」 今年9月、劇団に所属する25歳の女性が宝塚市内のマンションの敷地内で遺体で見つかりました。「宙組」に所属する7年目の劇団員で、現場の状況から自殺とみられています遺族側は「女性が亡くなる直前1か月間の労働時間が400時間を超えるなど長時間労働が行われていたほか、上級生からのパワハラが原因で自死に至った」と訴えています。 歌劇団が公表した外部弁護士による調査では、長時間の業務などで「強い心理的負担がかかっていた可能性は否定できない」とする一方、パワハラは確認できなかったとしています。 遺族側の代理人弁護士は12月5日に歌劇団側に意見書を提出したということです。意見書の中では、「ヘアアイロンでやけどを負ったこと」「下級生の失敗は全てあんたのせいや」と叱責を受けたことなど15のパワハラ行為があったと指摘、歌劇団が公表した調査報告書について、ヘアアイロンでやけどをした点について、遺族の証言を切り捨てていること、劇団員の複数の証言やパワハラ発言を聞いた劇団員の発言など証言採用しないことは恣意的で非合理的であるなどと意見書の中で言及しているということです。