飲み会禁止、家での1人晩酌もだめ、悪質なら処分も検討―。千葉市消防局が11月、公私のあらゆる場面で飲酒しないよう全職員に指示し、交流サイト(SNS)などで話題になっている。消防士による飲酒運転事故を受け、忘年会が増える師走に引き締めを図る狙いだが、「飲酒運転が減るならありだ」「自由の侵害だ」などと議論は白熱している。
市消防局によると、全職員約960人に同13日から年末まで飲酒を禁じ、酒席に参加しても酒を口にしないよう求めた。「違反者には厳しく注意する。悪質なら処分も検討するが、具体的には決めていない」(担当者)という。
きっかけは、千葉市で同11日に男性消防士が起こした事故だ。私用で運転し、前の車に追突。前夜からテキーラなど計約20杯飲んでいた。県警が道交法違反(酒気帯び運転)容疑で摘発。市消防局は今月、男性を懲戒免職処分とし“禁酒令”を公表した。
SNS上では「お酒は別に悪くない」などの反対意見が優勢。市消防局には「もっと長く取り組むべきだ」「やり過ぎだ」といった声が寄せられ、賛否はほぼ拮抗している。