最大震度7を観測した能登半島地震で、石川県穴水町の神社「穴水大宮(あなみずおおみや)」では「四脚鳥居」と呼ばれる鳥居が倒壊した。
宮司の関奉義(せきともよし)さん(51)によると、1日の初詣の参拝客がちょうど途絶えた時に社殿が大きく揺れた。「外へ逃げろ」と、みこ2人と境内に避難した次の瞬間、鳥居や手水舎(てみずしゃ)がゆっくりと崩れ落ちた。「見たことのない光景で、目の前で何が起きているのか分からなかった」と関さん。
社殿や社務所の中も家具などが散乱し、水も電気もガスも途絶えた。子供たちと身を寄せ合って車中泊し、寒くて暗い一夜をしのいだ。「どこから手を付ければいいのか。でも、体を動かしていないと不安になる」と片付けを進めながら、ライフラインの一刻も早い復旧を願った。【萱原健一】