石川県能登地方で1日に発生した地震で、水道設備や医療機関にも影響が出ている。厚生労働省のまとめによると、2日正午までに少なくとも、石川▽新潟▽富山▽長野▽岐阜▽福井――の6県計27市町の2万1468戸で断水が発生した。
石川県では18の医療機関で断水や停電などの被害が起きた。1施設は倒壊の恐れがあるという。また、7施設は断水などで人工透析ができなくなり、通院患者計約360人について、県内や富山県の医療機関への搬送に向けて調整している。医療機関の被害は新潟県でも2施設、富山県でも1施設で発生した。
厚労省は1日、被災者が医療機関を受診する際、健康保険証を提示できなくても医療保険を適用するよう、各都道府県などに要請した。また避難所で感染症が流行しないよう、換気の徹底などを呼び掛けた。
厚労省の担当者は「まだ報告が全て上がってきていない可能性は高く、これから被害件数は増えるのでは」と話している。【添島香苗】