「名前だけ貸した」直撃取材に歯科医師が主張…コロナ検査水増し補助金1.6億円詐取か

新型コロナウイルスの無料検査事業で、検査数を水増しして国の補助金約1億6500万円をだまし取ったとして、大阪府警は歯科医師の男らを逮捕しました。 詐欺の疑いで逮捕されたのは、歯科医師で「心斎橋ミライデンタルクリニック」院長の貝田勝之容疑者(63)ら3人です。警察によりますと、貝田容疑者らは新型コロナの無料検査事業で検査数を約9600件水増しして、国の補助金約1億6500万円をだまし取った疑いが持たれています。 無料検査事業は、都道府県が民間に業務委託する形で行われ、事業者には検査1件あたり最大9500円の補助金が交付されていましたが、各地で検査数の水増しなどが相次いで発覚。大阪府は去年8月までにミライデンタルクリニックを含む12の事業者を公表していました。 MBSが入手したミライデンタルクリニックについての大阪府の調査報告書には、次のようなことが書かれていました。 『筆跡が同一と思われる申込書が複数存在する』 去年8月にMBSの記者が貝田容疑者を直撃取材しました。 (記者)「水増し請求とかしていないですか?」 (貝田容疑者)「いや、僕はもう全然、それに関しては」 (記者)「絶対やっていないですか?」 (貝田容疑者)「僕はやっていないですよ」 (記者)「あなたが運営者ですよね?」 (貝田容疑者)「僕が運営というか名前だけ貸して」 (記者)「名前だけ貸していたんですか?」 (貝田容疑者)「そうそう」 (記者)「なぜ名前を貸していたんですか?」 (貝田容疑者)「知り合いの子から名前を貸してほしいと言われて」 「知人に名前を貸しただけで事業には深く関わっていない」と主張しました。 (記者)「知らぬ存ぜぬでいいですか?」 (貝田容疑者)「はいはい、いいです」 (記者)「水増しはやっていない?指示もしていない?」 (貝田容疑者)「やってないです、やってないです」 (記者)「公金ですよ?」 警察の調べに容疑を否認しているという貝田容疑者。警察は使用済みの検査キットを不法投棄していた疑いでも捜査しています。

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