大阪・道頓堀の飲食店で、大音量で音楽を流しながら動画を撮影・配信したとして、威力業務妨害の罪に問われていたアメリカ国籍の男。 大阪地裁は1月10日午前、男に罰金20万円の有罪判決を言い渡しました。 ▼「音声は自動的に出てきたもの」起訴内容を一部否認 アメリカ国籍で同国の州立大学の大学院生、イスマエル・ラムジー・カリド被告（24）は、去年9月、大阪・道頓堀の営業時間中の牛丼店で、スマートフォンで大音量で音楽を流しながら、店内を動画撮影する迷惑行為を行ったとして、威力業務妨害の罪に問われていました。 去年12月の初公判で、カリド被告は「私がその飲食店で動画を撮ったことは否認しません。ただ、音声は自動的に出てきたものです」と、起訴内容を一部否認していました。 弁護人も「犯罪の成立は争わないが、スマートフォンで音楽を大音量で流し続けたという部分は、動画の視聴者が反応した際に流れた音声だ＝被告が故意に音声を流したわけではない」と主張していました。 ▼検察「昨今、迷惑行為をインターネット上に動画配信する行為が横行、相応処罰が必須」 カリド被告は「ジョニー・ソマリ」というアカウント名を用い、撮影した動画をインターネット上でライブ配信していました。 日本には大学の休暇を利用して、去年8月に入国したといいます。 検察官は「自己承認欲求を満たすための身勝手な犯行で酌量の余地はない」「昨今、迷惑行為をインターネット上に動画配信する行為が横行していることを踏まえれば、一般予防の見地からも相応の処罰が必須」として、罰金20万円を求刑していました。 カリド被告は最終陳述で、「このような状況になってしまったことを反省しており、お詫びしたいと思います。今後はどのような種類のものであろうと、動画を撮影・配信しないことを誓います」と述べていました。