稚内海上保安部は29日、北海道枝幸沖でロシア籍のタンカー「オストロフ サハリン」が流氷に囲まれ航行不能になっていると発表しました。
29日午前3時40分頃、タンカーから「オホーツク海の領海沖1海里付近で流氷により航行できない」と第1管区海上保安本部の指令センターあてに通報がありました。
稚内海上保安部によりますと、タンカーが走行不能となったのは、枝幸町からおよそ24キロ離れた日本の領海外で、2日前から航行困難となっていました。
通報を受け、海上保安庁の航空機が現場の状況を調査し、午前8時に羅臼海上保安署から砕氷できる巡視船「てしお」がタンカーの救助に向かいました。
タンカーにはロシア人乗組員19人が乗っており、ロシアのペトロパブロフスクカムチャツキーからナホトカに向かっていたということです。
また、タンカーには砕氷機能はないとみられています。
午後4時までに、乗組員の健康状態や船体に故障や異常は報告されておらず、油の流出も確認されていないということです。