元日に最大震度7を観測した能登半島地震は1日、発生から1か月となった。石川県の死者は2人増えて240人で、連絡の取れない「安否不明者」も15人いる。依然として2次避難も含めて1万4000人超が避難所暮らしを強いられている。被災地では地震発生時刻の午後4時10分に合わせて、犠牲者の 冥福 を祈る姿が見られた。
被災地の公共施設などに設けられた1次避難所には1日現在、9199人が身を寄せる。水道や道路の復旧には時間がかかる見込みで、各自治体は災害関連死の増加を防ぐため、被災地外への2次避難を呼びかけている。高齢者らを一時的に受け入れる1・5次避難所を含め、5232人が被災地外に避難している。
一方、被災者の生活再建に向けた動きも始まった。県は同日、「復旧・復興本部」の初会合を開き、半壊家屋も自己負担なく解体できるなどの支援策を示した。県は地震前よりも災害に強い地域を目指すとしている。
地震で大規模な火災が発生した輪島市河井町の朝市通りでは、骨組みだけになった建物や車が残されている。1日は輪島市朝市組合の組合員13人が、地震発生時刻に合わせて焼けた建物に向かって黙とうをささげた。