「似た人物を見かけた」“匿名”の通報 重要指名手配の男逮捕…手配ポスター隣は「桐島」

殺人未遂の容疑で警察庁が重要指名手配していた男が、3年あまりの逃亡の末、1日、逮捕されました。きっかけは、警察によせられた匿名の通報……。警察が、男が住むアパートに突入し、住宅街が騒然となりました。

1日午後3時ごろ、長野県内の警察署に入ったのは、3年以上逃亡を続け、重要指名手配されていた、金成行(きん・しげゆき)容疑者です。この日、逮捕されました。
その約12時間前の午前3時すぎ、大勢の機動隊員が、宮城県仙台市に集まっていました。
列をなして、住宅街の奥に消えると…爆発音のようなものが、30秒間に少なくとも6回あり、さらに救急車などもかけつけ、現場は一気に騒然とした雰囲気に。金成行容疑者の潜伏先に突入した瞬間でした。
現場近くの住民が撮影した映像には――
「家の前に、機動隊立ってる」
2階建てのアパートの前に、機動隊が詰めている様子や、消防などが出入りする様子が収められていました。
多くの近隣住民が、その異変に気づいていました。
近隣住民
「寝ていて、4時ちょっと前くらいに、爆発音が7回くらい鳴って、飛び起きて。白っぽい光…まぶしいなっていう感じの」
“大きな音”の正体は、警察が放った「閃光(せんこう)弾」。アパートの2階部分は、まぶしい光に包まれたといいます。

そして、午前4時半ごろ、指定暴力団「絆会」の幹部、金成行容疑者(55)が、殺人未遂の容疑で逮捕されました。
2020年9月、長野県宮田村の飲食店の駐車場で、暴力団幹部の男性が拳銃のようなもので腹を撃たれる事件がありました。捜査関係者によると、金容疑者と撃たれた男性は、絆会と別の暴力団の間で、男性の“移籍”をめぐりトラブルになっていたとみられるということです。
事件発生から3年あまり、逃亡を続けていた金容疑者。手配ポスターでは、50年近く逃亡を続けていた、あの桐島聡容疑者の写真の隣に、男の写真が並んでいました。
逮捕のきっかけは、警察への通報――
通報
「仙台市内で、似た人物を見かけた」
数日前、匿名の人物からフリーダイヤルに通報があり、捜査していました。

警察が突入したアパートに、金容疑者は2年ほど前から住んでいたといいます。関係者によると、偽名を使って賃貸契約を結んでいたということです。
近隣住民
「1回だけ、階段を上って、この部屋に入るのを見た。結構すらっとした感じだったと思うんですけど。細身の感じ」
逮捕の数時間前には、警察が周辺の住民に避難を呼びかけていました。
近隣住民
「指名手配犯の方が近くにいるみたいなので、危険なので避難してください」
逮捕時、金容疑者は本人と認め、抵抗する様子はなかったものの、その後は口を閉ざしているということです。警察は、金容疑者の認否を明らかにしていません。

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