盛山正仁文部科学相は6日の衆院予算委員会で、2021年の衆院選で世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体から「推薦状」を受け取ったことをおおむね認めた。一方で「支援を依頼した事実はない」と説明した。宗教法人を所管する文科行政トップの疑惑に対し、野党は更迭を求めたが、岸田文雄首相は続投させる考えを示した。
6日の朝日新聞朝刊が教団系団体の推薦状を手にする盛山氏の写真を掲載。盛山氏は予算委で「写真があるのであれば、推薦状を受け取ったのではないかと思う」と答弁した。首相は、立憲民主党の山岸一生氏から盛山氏更迭を迫られたのに対し「引き続き職責を果たしてもらいたい」と拒否した。
教団側との関係について、自民党が22年9月に公表した点検結果や本人のこれまでの説明によると、盛山氏は過去に1度、関連団体の会合に出席してあいさつしたことがあるものの、それ以外は申告していなかった。
盛山氏は6日の閣議後記者会見で「詳細について事務所で確認できていない」「指摘があるまでよく覚えていなかった」と釈明に追われた。団体側に確認を求める考えもないと語った。その上で「(現在は)私自身、関係を絶っており、引き続き(教団への)解散命令請求の対応などに取り組みたい」と強調した。
[時事通信社]