相模原市のマンションで父親を殺害したとして15歳の長男が逮捕された事件で、事件前、父親が「非行傾向にある息子とどう向き合えばよいのか」と、児童相談所に相談していたことがわかりました。
この事件は今月13日、相模原市のマンションで住人の50代の夫婦が遺体で見つかり、高校1年生の長男(15)が父親(52)を刃物で刺して殺害した疑いで逮捕されたものです。
その後の関係者への取材で、事件前の今月上旬、父親が「非行傾向にある息子とどう向き合えばよいのか」と児童相談所に相談していたことがわかりました。
児相は、この相談を受けて、事件の前の今月8日、両親と長男の3人と面談。その際、両親は「息子には自分たちの養育に服さないような対応があり、接し方に困っている」と話していたということです。
長男は「昔から母親は温厚で、自分の面倒をみてくれている」と話し、両親に強い不満を抱いているような様子はなかったということで、長男の顔や体に虐待を疑うような痕はなかったということです。
また、おととし8月には父親が「息子がネットの買い物で無駄遣いをして困っている」と、警察に相談していたことも捜査関係者への取材で新たに分かりました。
長男は、この際に「4、5年前の小学生のころに父親が自分の顔を1回平手打ちしたことがある」と話したため、警察は児相に通告。父親は子どもとの間の葛藤から長男の顔をたたいたということで、虐待を疑うような状況はなく、児相は対応を終えていました。
長男は取り調べに対し、「父親との関係で殺した」と供述していて、警察が詳しい動機を調べています。