瀬戸内では10年ぶりの緊急地震速報に「心臓止まるかと」 地震少ない地域に不安広がる

26日午後3時24分、愛媛県に緊急地震速報(警報)が発令された。直後に発生した地震は最大震度4だったが、瀬戸内地方での緊急地震速報は平成26年3月以来約10年ぶりとあって、SNSには不安を訴える声が相次いだ。
緊急地震速報が出される条件は、「最大震度が5弱以上」または「長周期地震動階級3以上」と予想される地震で、「震度4以上」または「長周期地震動階級3以上」が予想される地域を対象に発表される。それだけに、SNS上では「震度5が来ると思いびっくりした」「緊急地震速報を聞いて心臓が止まりそうになった」といった投稿が相次いだ。
気象庁の資料では、緊急地震速報は19年10月の創設以来、296回発令。しかし太平洋側を対象地域としたものが多く、瀬戸内地方では26年3月に伊予灘、25年4月に淡路島を震源にそれぞれ発生した地震の際に発令された例があるぐらいだ。
気象庁によると、瀬戸内地方で地震が少ないとみられる理由の一つに、四国や瀬戸内沿岸下のフィリピン海プレートの形成時期が、太平洋側に沈み込む太平洋プレートに比べて新しいことがあるという。地震はプレートのズレによって生じるが、沈み込み速度が速く、ひずみが集中する太平洋側の方が、地震の発生数や規模が大きくなる可能性を指摘する専門家もいる。
気象庁は今回の地震を巡り、近い将来の発生が予測される南海トラフ巨大地震や、西日本を東西に走る中央構造線断層帯の活動との関連性については今後の調査で分析する。

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