３日午後５時頃、伊豆諸島の神津島沖で、マグロ漁船「第８福栄丸」（長さ５６・１６メートル、３７９総トン）がエンジンの故障で航行不能になり、同１０時５０分頃、神津島の北西側で最大４５度傾いた状態で座礁した。
第３管区海上保安本部によると、船には日本人５人とインドネシア人２０人が乗っており、日本人船長から４日午前４時４５分頃、「船が揺れて１人が転倒し、姿が見えなくなった」と通報があった。同本部は同６時２０分頃からヘリコプターを使うなどして２５人のうち２４人を救助したが、日本人男性１人が行方不明になった。同本部などが捜索した結果、島の海岸で見つかり、死亡が確認された。静岡地方気象台によると、当時、現場周辺には強風注意報が出されていた。
第８福栄丸が所属する串木野市漁協（鹿児島県いちき串木野市）によると、船は拠点にしている清水港（静岡市）を３日午前１１時頃に出港し、約１年がかりでマグロ漁を行うため南米沖に向かうところだったという。