橋本氏、10年以上前から還流認識…一方で「裏金の認識なかった」「派閥の会計に関与はなし」

自民党安倍派の政治資金規正法違反事件を巡り、党北海道連会長も務めた元五輪相の橋本聖子参院議員(比例)が14日、参院政治倫理審査会に出席した。派閥のパーティー券収入の一部が議員側にキックバック(還流)されることは「10年以上前から知っていた」と明かした。一方、還流分は寄付金ではなく、橋本氏からの借入金として政治団体の政治資金収支報告書に記載していたと説明。「裏金という認識はなかった」と釈明した。
橋本氏が派閥から還流を受けた金額は2018~22年で計2057万円に上る。このうち政治資金規正法に定められた保存期間にあたる20~22年分について、自身の政治団体と資金管理団体の収支報告書を今月1日付で訂正した。
冒頭、橋本氏は「政治不信を招き、誠に申し訳ない」と陳謝。還流について10年以上前から知っていたが「派閥の会計や経理への関与はない」と述べた。
還流された資金の取り扱いは、派閥側から領収書は不要とされたため寄付金で報告書には計上できず、便宜的に政治団体が橋本氏個人から借り入れた資金として計上したと説明。「使途は明らかにしており、政治資金として適正処理されたと考える。私的な流用や報告書以外の支出は一切なかった」と強調した。
橋本氏は「一度は国会議員を辞めるべきと心に決めたこともあった」と振り返った上で、「議席をいただいた以上、議員としての責任や役割を果たすべきという思いとなった」と話した。

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