自民党は22日、派閥パーティー裏金事件を受けた「政治刷新車座対話」の初会合を金沢市で開いた。茂木敏充幹事長が党石川県連関係者と意見交換し、関係議員の速やかな処分を約束。その後、記者団に「上に甘く、下に厳しいことにならず、責任ある立場の方に厳正な対応ができる形を取りたい」と強調した。
一方で、元会計責任者が立件された岸田派の所属議員に関しては「(政治資金収支報告書の)不記載がない議員を対象にすることはない」と指摘。同派会長だった岸田文雄首相(党総裁)の処分も問われたが、「担ってきた役職なども総合的に勘案しながら決めたい」と述べるにとどめた。
車座対話は、地方組織の声を政治改革に反映させ、信頼回復を図るのが狙い。茂木氏は「皆さんの意見をしっかり受けながら議論を深め、抜本的な改革を進めたい。忌憚(きたん)のない意見を寄せてほしい」と呼び掛けた。
出席者からは「きちんと政治責任、けじめをはっきりしてほしい」との意見が相次いだ。安倍派の元幹部らが衆参両院政治倫理審査会で行った弁明への不満や、派閥解消を確実に実現するよう求める声も上がった。
これを受け、茂木氏は記者団に「党の再生、日本の再生に向けてさらに取り組みを強化したい」と述べた。
[時事通信社]