“偽ブランド品”販売目的所持か…ギニア人の店長を逮捕 店員「これはすごいスーパーコピー」

東京・原宿のアパレル店で、人気ブランドの偽の洋服を販売目的で所持していたとして、ギニア人の男が逮捕されました。その実態を探るため、私たちは逮捕前に店を取材しました。

今月、原宿の竹下通りを歩いていると、商品のボードを手に、路上で声をかける外国人の姿がありました。
外国人のキャッチ
「良かったら見るだけでも。買わなくていい」
「なんでもいろいろあるよ、ブラザー」
28日、原宿で聞いてみると…
18歳
「ブラザーみたいな」
「ブラーブラー」
「たぶん、偽物のコピーを売っている。しつこい人もいます。腕止めて、お願いしてくる」
15歳
「『安く売っているから、おいでよ』みたいな感じで…。お母さんに言われて、『急いでるので』って(返事)返すんだよと」
竹下通り周辺では近年、中高生を中心に、“偽ブランド品”が強引に売りつけられる被害が相次いでいるといいます。
今回、逮捕されたのは、路上に立っていた外国人のうちの1人、アパレル店の店長でギニア国籍のディアロ・アブドラハマン容疑者です。人気ブランド、「Stussy(ステューシー)」の偽パーカを、販売目的で所持した疑いがもたれています。
ディアロ容疑者の店は、声をかけていた竹下通りから一本脇に入ったところにある建物の中にあり、2階の店舗に客を連れ込んでいたといいます。

ディアロ容疑者の逮捕前、その実態を探るため、私たちは店を取材しました。
「ゆっくり見ていいよ」
記者
「ありがとうございます」
早速、外国人の店員が声をかけてきました。店内には「Stussy(ステューシー)」のロゴが入ったパーカや、高級ブランド「クロムハーツ」のロゴが入ったTシャツなどが並んでいます。
他にも…
店員
「これ、ジャスティン・ビーバー(のブランド)だよ」
記者
「本物?」
店員
「これ、アメリカの」
記者
「アメリカから持ってきたの? 本物?」
店員
「本物は本物って言わないから、分からない。向こうで買ってるから、生地はいいよ」
本物かどうかを聞くと、はぐらかす店員。
店員
「(値段は)3万5000円。前はこれ、3万9000円だった。冬終わったから、安くなってる」
記者
「値札貼ってないから、分からない」
店内の商品は「値札」がつけられておらず、金額は全て“口頭で”説明されます。
店員のイチオシだというのが…
店員
「これ、いまラスト」
高級ブランド「LOEWE(ロエベ)」と書かれたトレーナー。本物であれば、少なくとも8万円ほどはしますが…
記者
「いくら?」
店員
「これ、あの…1万9000円。結構着てる人は今年多い。これはすごい、“スーパーコピー”だから。ランクも結構上」
“スーパーコピー”。口が滑ったのか、偽物だと分かって販売しているようです。
店員は、アフリカから日本に来て10年以上になるといいます。
記者
「いつからお店を?」
店員
「7年ぐらい。たまにはもうかってる。たまにはダメ」
記者
「なんで日本に来たの?」
店員
「日本大好きだから。本当に日本は平和な国だよ。日本人は分からないよ」

それから数日後の27日、警視庁はこの店を摘発しました。少なくとも5つのブランド、230点を偽物とみて押収したということです。今後、取り締まりを徹底するとともに、悪質な客引きに引っかからないよう、注意を呼びかけています。

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