公益財団法人「広島平和文化センター」は1日、2023年度の原爆資料館(中区)の入館者数が1955年度の開館以降、過去最多の198万1617人に上ったと発表した。これまでの最多は28年ぶりとなる本館の大改装が終了した2019年度の175万8746人だった。
要因に23年5月に開催された主要7カ国首脳会議(G7サミット)を挙げ、谷史郎副理事長は「核使用の威嚇が行われるなど、非常に厳しい国際的な安全保障の状況の中、広島が平和を希求する都市だという世界からの認知度と期待度が高まっていることを示している」と説明。入館者数に占める外国人は67万614人で、33・8%と過去最多だった。
広島市は、混雑緩和のために開始したチケットのウェブ購入状況を発表。3月は、1日の入館者数の半数以上がウェブチケットで入館した日もあった。また、23年8月は入館待ち時間が最大2時間あったが、3月は入館者数が8月より多い日でも最大1時間になっていることを挙げ「一定の効果があった」との見解を示した。【根本佳奈】