富山、76年ぶりに人口100万人割れ 若い女性の県外流出多く

富山県は1日、4月1日現在の推計人口が前月比で2614人減の99万9476人となったと発表した。100万人を下回るのは、1948年以来76年ぶり。出生数の減少や若い女性の県外流出の増加が要因とみられる。北陸では、石川県は同比3482人減の110万1105人、福井県は同比1744人減の74万232人と、3県とも人口減が進んでおり、食い止め策が急務となっている。
富山県の人口は1949年に101万818人と初めて100万人を突破し、98年に112万6336人とピークを迎えた。だが、その後は減少の一途をたどり、今年3月1日には100万2090人と100万人割れが目前となっていた。
県によると、3月中の出生者数が377人だったのに対し、死亡者数は1354人で自然動態が977人の減少。また、転入者が3242人だったのに対し、転出者は4879人と社会動態が1637人の減だった。自治体別では富山市が1197人減、高岡市が360人減。県全体の人口の前年同月比は9574人の減だった。
特に若い女性の県外流出が著しいことから、1日取材に応じた新田八朗知事は「中高生など若いうちから県内の女性活躍について理解してもらうとともに、(女性が働きやすい)オフィス系、IT系の企業誘致に力を入れたい」と語った。
石川県の人口は、前年同月比で1万378人の減少。特に元日の能登半島地震以降人口減少は進んでいるとみられ、奥能登4市町の3月の転出者数は計745人(輪島市351人▽珠洲市151人▽能登町148人▽穴水町95人)だった。
福井県の人口は、前年同月比で6501人減。県は「日本一幸福な子育て県 ふく育県」と銘打ち子育て支援策を進めるなど、対策に力を入れている。【青山郁子、深尾昭寛、柴山雄太】

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