大阪・箕面市長選で維新の現職が落選 維新現職首長の大阪での落選は初 地盤で異変

任期満了に伴い25日に投開票された大阪府箕面市長選で、無所属新人の元府議、原田亮氏(38)が、大阪維新の会現職の上島一彦氏(66)らを破り、初当選を確実にした。大阪府内の約半数の自治体で首長を占める維新所属の現職が敗れるのは初めて。地盤の大阪での敗戦で、国政政党「日本維新の会」の運営も厳しくなりそうだ。
原田氏は昨年4月の大阪府議選箕面市・豊能郡選挙区(定数1)に自民党から出馬し、維新候補に113票差で惜敗。今回は自民を離党して臨んだ。若さをPRし「子育て、教育世界一を目指す」と主張した。
25日夜、同市内の事務所に姿を見せた原田氏は万歳三唱をした後、「今の箕面市を変えてほしい、新しい箕面市を作ってほしいという応援が大きなうねりを作った」と喜びの声をあげた。
上島氏は北大阪急行電鉄の延伸にこぎつけるなど1期4年の実績を強調。だが、6月の市議会で維新が旗を振った2025年大阪・関西万博の会場の安全性などを疑問視した共産党市議に対し「万博行くなよ。出入り禁止や」とやじを飛ばし、抗議を受けるなど失言に批判が集まっていた。府知事の吉村洋文代表も応援に駆けつけたが、支持をまとめきれなかった。
上島氏は「ひとえに私の不徳の致すところ。4年間の実績を訴えたが、選挙戦から厳しいと感じていた。維新の逆風は感じなかったが、原田陣営の若さを全面的に打ち出した戦略にやられた。これからほ維新の一兵卒として活動を続ける」などと述べた。
維新をめぐっては、地盤の大阪で異変が起き始めている。日本維新の会の藤田文武幹事長のお膝元で行われ新人同士の戦いとなった今春の大東市長選では、公認候補が無所属候補に敗れた。
背景には、次の衆院選で維新と激突する自民・公明の巻き返しもあるとされ、激しいさや当てが始まっているようだ。
また、25日は箕面市議選の投開票も行われ、深夜に新議員が次々と決まった。

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