8月25日(日)15時現在、強い勢力の台風10号(サンサン)は日本の南を北西に進んでいます。28日(水)頃に強い勢力で西日本に接近、上陸の可能性が高く、大雨や暴風に対する備えが欠かせません。▼台風10号 8月25日(日)15時 中心位置 日本の南 大きさ階級 // 強さ階級 強い 移動 北西 30 km/h 中心気圧 980 hPa 最大風速 35 m/s (中心付近) 最大瞬間風速 50 m/s
広域で停電が発生すると復旧に時間を要することも
今日は周辺の風の環境が悪く、台風の勢力はほぼ変わりませんでした。明日26日(月)以降は環境が改善して急速に発達し、27日(火)には中心付近の最大風速が45m/sに達して、非常に強い勢力になるとみられます。上陸する時点でも強い勢力を維持する見通しです。台風の中心に近いエリアでは瞬間的に40~50m/sの暴風が吹き荒れるおそれがあります。暴風によって広範囲で停電が発生した場合は、復旧までに時間を要することが考えられますので、備蓄などの対策を早めに済ませておくようにしてください。台風が日本海に抜けた後は関東や東北太平洋側などで南寄りの風が強まりやすく、進路から離れた地域も油断はできません。
西日本太平洋側は300mm超の大雨のおそれ
台風の中心が南に離れている段階から、南東の湿った風によって西日本、東日本の太平洋側では局地的に雨が強まる見込みです。27日(火)頃は台風が進路を変えるタイミングで動きが遅くなるため、同じような所で断続的に強い雨が降るとみられます。その後、28日(水)にかけて台風本体の雨雲がかかることで、雨量はさらに増える予想です。台風の進路により変化はあるものの、多い所では300mm以上の大雨となるおそれがあります。土砂災害や河川の増水・氾濫などの危険性た高まりますので、早めに警戒をしてください。
台風から遠い北日本でも大雨に
北日本は台風が近づく前に大雨となる可能性があります。台風周辺の非常に暖かく湿った空気が、北海道付近に伸びる前線に送り込まれ、周辺では雨雲が発達する見込みです。北海道や東北北部では広い範囲で雨が降り、局地的に激しい雨の降るおそれがあります。北海道の太平洋側では100mmを超えるような大雨の予想されているエリアがあり、河川の増水や土砂災害などに警戒が必要です。また、前線の位置によっては7月に水害に見舞われた秋田県や山形県でも雨の強まる可能性があるため、今後の情報に注意をしてください。
台風の暴風域に入る確率
5日先までに台風の暴風域に入る確率が50%以上の府県予報区は以下の通りです。(気象庁) 京都府 56% 兵庫県 62% 和歌山県 51% 鳥取県 62% 島根県 60% 岡山県 67% 広島県 69% 山口県 66% 徳島県 64% 香川県 69% 愛媛県 77% 高知県 78% 熊本県 60% 大分県 71% 宮崎県 77% 鹿児島県 79%(奄美地方除く) 27日(火)~29日(木)は暴風警報、波浪警報、高潮警報、大雨警報などが発表される可能性があります。交通機関への影響も拡大し、鉄道の運転見合わせや高速道路の通行止めなどの影響が広がることが考えられます。
台風の名前
台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。台風10号の名前「サンサン(Shanshan/珊珊)」は香港が提案した名称で、少女の名前が由来です。