●台風10号は九州を横断中 暴風域はなくなるが西日本は全域が強風域
●台風10号は、きょう30日(金)は瀬戸内海~四国付近へ 動きが遅く雨風の影響長引く
●台風が去る週末は 次第に日ざしが戻り暑さも復活
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台風10号は、ゆっくりとした速度で大分県付近に進んでいます。九州を上陸して勢力は落とし、暴風域はなくなりましたが、九州、中四国地方は全域が台風の強風域に入っており、県内は台風を取り巻く活発な雨雲が流れ込み続けています。
このあと台風は瀬戸内海から四国付近へと進み、きょう30日(金)昼前後にかけて県内に最も接近する見込みです。台風の動きは引き続きゆっくりで、県内は台風の雨風の影響をまだ長く受け続けます。
九州では広範囲で土砂災害の危険度が非常に高まる大雨となっており、県内でも降り続く雨によって徐々に地盤が緩むエリアが広がってきました。
県内を含む西日本にはきょう日中にかけても引き続き、線状降水帯発生予測情報が発表されていて、県内は台風が迫る日中にかけて引き続き度々激しい雨が降りやすく、時々激しい突風も伴いそうです。また、今夜にかけても、日本海側ほど吹き返しの北寄りの風が強まるおそれがあるほか、雨もまだ降り続く、とみられます。
降り始めからの雨量は、宇部で200ミリを超えて24時間雨量が8月の観測史上最大となっています。さらに、これからあす31日(土)朝までの24時間で多い所150ミリの雨が降る予想で、今後、土砂災害や河川氾濫、低い土地の浸水など、大雨に伴う災害の危険度が高まってくるおそれがあります。
台風は暴風を吹かせる勢力は多少落としてきたものの、雨を降らせる力は維持する、とみられます。特に大雨には厳重に警戒をお願いします。
きょう30日(金)は、このあとも激しい風を伴いながら、横殴りの雨も度々非常に激しく打ち付けてきそうです。不要不急の外出は避けて、できる限り身の安全を考えながら過ごしましょう。
日中の気温は30度前後の所が多いでしょう。台風対策で締め切った部屋の温度に気を付けて。エアコンが停電で使えない場合に備えて、熱中症対策として氷の準備なども進めておくと良いでしょう。
台風の動きが遅いことで、あす31日(土)も初めのうちは、強い風や雨の影響が残る心配がありますが、徐々に天気は回復傾向となっていく見通しです。日ざしが戻ると再び暑さも厳しくなりそうです。
(KRY山口放送 気象予報士 山本昇治)