皇室への献上品と偽って福島市の農家から桃をだまし取ったなどとして、詐欺と偽造有印公文書行使などの罪に問われた農業園芸コンサルタント加藤正夫被告(76)の判決が5日、福島地裁であり、島田環裁判長は懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役3年)を言い渡した。
判決で島田裁判長は「周到に準備された計画的で悪質な犯行」と指摘。「自らに皇室献上品の推薦権限があったなどと不合理な弁解に終始し、反省の態度が見て取れない」と非難した。
判決によると、加藤被告は2022年6月ごろ、宮内庁大膳課名義の「献上依頼書」と題する偽造文書を福島市の農家の男性に示し、桃4箱(時価合計1万6500円相当)をだまし取るなどした。
[時事通信社]