11日付で東京高裁長官から最高裁判事に就任した中村慎(まこと)氏(62)が同日、最高裁で記者会見し、「多角的、多面的な視点から頭に汗をかいて議論するよう心がけ、誠心誠意、努力したい」と抱負を語った。
中村氏は「裁判は裁判官だけではできず、職員や当事者も含めた共同作業だと肝に銘じてきた。最高裁でもこの姿勢を貫きたい」と述べた。
民事裁判では手続きをIT化する改正民事訴訟法が2025年度にも全面施行される見込み。「極めて大きな変革で、今まで以上に審理を迅速化し、裁判の質を高める努力が極めて重要だ」との認識を示した。
中村氏は1988年に判事補に任官。水戸地裁所長や最高裁事務総長を歴任した。休日は人気ロックバンド「ミスターチルドレン」の曲やクラシックを聴き、気分転換しているという。【巽賢司】