覚醒剤取締法違反の罪に問われた往年ポップグループ「C―C―B」の元キーボード担当・田口智治被告(63)の判決公判が17日午後あり、東京地裁は懲役2年(求刑懲役2年6月)の実刑判決を言い渡した。
前回公判によると、田口被告は今年6月17日ごろ、地元の東京・足立区の自宅で覚醒剤を吸引し、残りの約0・585グラムを所持。覚醒剤はその2~3日前、売人「ボク」から1グラム2万5000円で購入していた。
これが3度目の覚醒剤事件。2016年の2度目のとき服役し、19年2月に出所した。村田千香子裁判官は、量刑理由をこう述べた。
「直近の刑執行終了後6年経過しないうちに本件各犯行に及んでおり、覚醒剤に対する親和性、依存性が認められる。所持していた覚醒剤の量も少なくない」
こうしたことから「被告人の刑事責任は重く、実刑を選択するほかない」とされたが、犯行を素直に認めていること、今後も覚醒剤を断つ努力を続けると誓っていること、親族らが田口被告の更生を支えると約束していることなど、酌むべき事情も認められた。
ただ村田裁判官は「これらの事情も考慮し、被告人に対しては主文の刑に処するのが相当」と判断した。