兵庫・斎藤知事、27日までに進退表明 各党候補者擁立なら「斎藤氏にもチャンスが…」の声も

兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、斎藤氏は24日、不信任決議を受けての辞職・失職、議会解散の判断について「平日の間にできればいい」と述べ、27日までに表明する考えを示した。一方、県議会側では解散による県議選も見据えつつ、知事選に向けた動きが活発化。前回知事選で斎藤氏を推薦した自民党や日本維新の会も独自候補擁立を模索しており、斎藤氏が出直し選に打って出れば、乱戦模様となる可能性が出ている。
斎藤氏はこの日午前に報道陣の取材に応じ、辞職などの判断について「だいぶ固まってきた」と説明。「改革をしっかり進めていきたいという思いは今も明確に持っている」と出直し選への意欲ととれるような発言もあったが、具体的には「絞り切れていない」と明言を避けた。
不信任可決後にはテレビ番組に相次いで出演し、これまでの実績をアピール。この日も民放番組で、斎藤氏の意向という1対1形式でのインタビューに応じた。こうしたメディア出演については「(会見などで)伝えきれなかった思いをゆっくりと話す機会は大事だ」と強調。判断の最終期限は29日だが、「気持ちが固まり次第、説明の場を作る」と話した。
県議会ではこの日、自民党が議員団総会を開催。斎藤氏の意思表明までに知事選の方針を決定することを確認した。複数候補を検討しており、「県政をしっかり正常化しながら前に進めてくれる人が必要だ」と会派幹部。議会解散を念頭に置きつつ、知事選の候補擁立を優先するとした。
維新は22日に県組織の会合で独自候補擁立の方針を確認。24日の県議団総会には、オンラインで党本部の藤田文武幹事長らも出席し、所属議員から知事選や県議選に関する意見を聞いた。
最近の斎藤氏の言動については、出直し選挙を見据えているといった受け止めが広がっている。各党が候補を立てるような事態になれば「斎藤氏にもチャンスが出てくる」(ある会派幹部)との見方もある。
立憲民主党県議らでつくる「ひょうご県民連合」の幹部は「官僚の天下りのような知事候補は県民は求めていない。みんなで応援できる人が理想だ」と語った。

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