映画「釣りバカ日誌」シリーズやNHK大河ドラマ「翔ぶが如く」などに主演した俳優、西田敏行(にしだ・としゆき)さんが死去した。76歳。関係者によると、17日昼過ぎに119番があり、東京都世田谷区内の自宅のベッドの上で亡くなっているのが確認された。
福島県郡山市出身。明治大学を中退後、1971年、劇団青年座の「写楽考」(矢代静一作)で初主演して注目を浴び、77年、紀伊国屋演劇賞個人賞を受賞。94年からミュージカル「屋根の上のヴァイオリン弾き」の主人公テヴィエ役を森繁久弥さんから引き継ぐなど、大劇場でも活躍した。
テレビでは、親しみやすい風貌と演技で人気を集め、「池中玄太80キロ」の主題歌「もしもピアノが弾けたなら」も大ヒット。「おかか」のセリフが流行語となった大河ドラマ「おんな太閤記」に出演。人気バラエティー「探偵!ナイトスクープ」では2代目「局長」を務めた。
88年に始まった「釣りバカ日誌」シリーズは、「ハマちゃん」役の西田さんと「スーさん」役の三国連太郎さんの名コンビが人気を呼び、全22作が公開された。
2003年公開の「ゲロッパ!」「釣りバカ日誌14/お遍路大パニック!」で、毎日映画コンクール男優主演賞を受賞。08年に紫綬褒章、18年に旭日小綬章。