「泣き崩れた」北海道 第三者委が認定したパワハラをパワハラでないと新たな主張を展開 江差パワハラ自殺

2019年に道立江差高等看護学院の男子学生が自殺した問題で、新たな展開です。
準備書面)
「パワハラと認定された4つの事例はパワハラと評価し得ない」
道が設置した第三者委員会が去年認定した、教師によるパワハラ。学校の学習環境と自殺との「相当因果関係」を認めました。
北海道・鈴木知事)
「ご遺族に対して深くお詫びを申し上げますとともに、お亡くなりになられた学生に対して心より哀悼の意を表します」
これを受けて道は遺族に謝罪を行いましたが、パワハラと自殺との因果関係を前提とした賠償責任を認めない姿勢をみせたため、遺族がおよそ9500万円の損害賠償を求めて道を提訴する事態となっています。
男子学生の母親)
「息子が帰ってくるわけではない。だからこそ、きちんと人の命が奪われたことは認めてもらわないと、本当にそれこそ報われない」
前回の裁判のあと、こう話していた男子学生の母親。一方、道側はこの裁判で新たな主張を展開し、波紋を呼んでいます。
前田愛奈記者)
「道はきのう行われた非公開の弁論準備手続で、第三者委員会がパワハラと認定した事実について、パワハラには該当しないと主張しました」
道は、自らが設置した第三者委により認定された4件のパワハラを、すべて否定したのです。この主張を受け、遺族は25日、HTBの取材にこのように話しました。
「道からの主張を聞き泣き崩れました。息子の命に対しても責任を取っていただけると思い謝罪を受け入れたのに全てを、息子の死までを否定する道に憤りしかありません」
道は、「現在、係争中であり、コメントを控えさせていただきますが、今後も適切に対応してまいります」としています。

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