政治評論家・俵孝太郎さん、死去 94歳 ニュースキャスターとして人気を博す

ニュースキャスターとして人気を博した政治評論家の俵孝太郎(たわら・こうたろう)さんが1日、死去していたことが27日、分かった。94歳だった。
1930年、東京都生まれ。東大文学部倫理学科卒業後の53年にサンケイ新聞(現・産経新聞)に入社。政治部記者としてのキャリアを積み、65年から論説委員を務めたが、69年に退社してフリーになった。
在社時、女性ジャーナリストの草分けとなる後の評論家・俵(旧姓・中野)萠子さん(2008年死去)と結婚。1男1女をもうけるが、後に離婚した。
政治評論を得意とするかたわら、69~78年に文化放送、78~87年にはフジテレビのニュースキャスターを務めた。「FNNニュースレポート23:00」の冒頭で「俵孝太郎です」と語るフレーズは、お笑い芸人がモノマネの対象にするほど視聴者に浸透した。
90年代、日本テレビの人気クイズ番組「マジカル頭脳パワー!」の回答者としても知られ、CMにも出演した。
信教の自由を確立するための懇話会「四月会」の代表幹事を務めるなど、キャスター卒業後も勢力的な活動を続けた。
著書に「世界の中の日本・最良の選択」「日本の政治家 父と子の肖像」などがある。政治と同様にクラシック音楽にも造詣が深く、2012年には「黄金時代のカリスマ指揮者たち」を共著で出版した。

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