イタリア館で世界的な彫刻「ファルネーゼのアトラス」を日本初展示、「キリストの埋葬」も 大阪・関西万博 イチ推しパビリオン

4月13日に開幕する大阪・関西万博には150を超える国・地域が参加する。イタリアのマリオ・バッターニ政府代表がパビリオンの見どころなどについて語った。
マリオ・バッターニ政府代表
イタリアのパビリオンでは、2世紀の大理石彫刻「ファルネーゼのアトラス」を展示する。日本初公開で極めて貴重な作品だ。ぜひその姿を目にしてほしい。
この彫刻は宇宙を象徴している。アトラスが肩に乗せる天球儀は人間の探求心を象徴している。学ぶこと、探求することの重要性を示しているのだ。この像の設置を決めた理由はその点にある。
イタリアと共同出展となるローマ教皇庁(バチカン)が、イタリア絵画の巨匠、カラバッジョの「キリストの埋葬」を出展することにも理由がある。なぜカラバッジョなのか。それは、彼が若くして優れた才能を発揮していたからだ。
彼の作品を通じて「あなたは学べる。自身の才能を発掘できる。あなたは、あなたにしかなれない天才になることができる。だからこそ、ぜひベストを尽くしてほしい」というメッセージを発していきたい。
もちろんイタリアパビリオンのメッセージは多様だ。優れた技術、健康的な生活、他者とのつながり、他人に対するケア、ボランティア、災害対策などが含まれる。それらはすべてあなたのものであり、あなたの未来のためのものだ。
万博を通じ、私たちは若い人々が社会で抱える問題への解決策を示していく。彼らの目線で、彼らにとって大切な仕事、人生、人とのつながりなどのテーマに焦点を当てる。未来社会のあり方、またその実現に向けて、若い人たちを取り巻く環境にフォーカスをあてる。「若き天才」の才能に着目しているのも、その解決策を提示できると考えるからだ。(聞き手 黒川信雄)

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