病院の元職員、16年にわたり会計窓口のレジから現金盗む…被害総額は数千万か

長野中央病院(長野市西鶴賀町)に所属する元事務職員の50歳代男性が、約16年にわたって会計窓口のレジから現金を盗んでいたことがわかった。被害総額は数千万円に上る可能性がある。同様の手口で現金を盗んでいたとみられる別の元職員もおり、同院の運営母体が事実関係を慎重に調べている。
同院を運営する長野医療生活協同組合(同市)によると、男性は元医事課の係長級職員で昨年8月30日付で懲戒解雇されていた。会計窓口のレジのデータを改ざんし、入金履歴を過去のデータに移動させて支払いをなかったことにしていたという。レジ締めの作業時に、移動させた分の金額を抜き取って、数千~数万円を常習的に盗んでいた。
昨年8月に別の職員の指摘で発覚。男性は事実関係を認めており、「銀行や消費者金融で借金をしていて、返済に困っていた」と説明したという。盗んだお金は弁済しておらず、同生協は男性を窃盗容疑で刑事告訴、民事提訴する方針で準備を進めている。
調査の過程で、同様の手口で現金を盗んでいたとみられる別の職員が浮上したが、すでに依願退職したという。
同生協の菅田敏夫理事長は「今回の事態を重く受け止め、再発防止や信頼回復に力を尽くしていく」とのコメントを出した。

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