不審な送金記録をオンライン照会、警察庁が9銀行と協定…従来は郵送などで口座凍結前に資金移動されること多く

特殊詐欺の被害金を迅速に追跡するため、警察庁は28日、不審な送金記録を大手銀行にオンラインで照会し、迅速に回答を得る枠組みを構築したと発表した。送金先の口座を早期に凍結し、被害金の回収につなげるのが狙いで、6月1日に運用を開始する。
警察庁と28日付で協定を結んだのは、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行、りそな銀行、セブン銀行、楽天銀行、イオン銀行、SBI新生銀行、ゆうちょ銀行の9行。
都道府県警は従来、特殊詐欺の被害者が振り込んだ銀行に照会文書を郵送するなどして送金記録を確認していた。回答には数日から数週間かかり、口座を凍結しても資金が移動されていることが多かったという。
新たな枠組みでは、都道府県警が警察庁を通じてオンラインで銀行に照会し、最短で当日に回答を得られるようになる。被害金があるうちに口座凍結ができることが期待され、警察庁は今後、インターネット銀行や地方銀行などにも参加を呼びかける考えだ。
同庁によると、昨年の特殊詐欺被害は「SNS型投資・ロマンス詐欺」を含め、過去最悪の計約3257億円に上った。このうち6割超の約2100億円は、現金自動預け払い機(ATM)やネットバンキングなどを経由した「振り込み型」の被害だった。
警察庁は、金融機関と共同で口座の監視を強化する「金融犯罪対策センター」(仮称)の設置に向けた検討も加速させる方針だ。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする