「命を軽視、目に余る」 女子中学生の自殺ほう助、被告に実刑判決

ネット交流サービス(SNS)で知り合った横浜市の女子中学生の自殺を手助けしたなどとして、自殺ほう助などの罪に問われたさいたま市の無職、野崎祐也被告(29)に対し、横浜地裁は29日、懲役5年6月(求刑・懲役6年)の実刑判決を言い渡した。丹羽敏彦裁判長は判決理由で「(わいせつ目的で)自殺願望など精神的な問題を抱える女性を狙い、被害者が死ねば警察に発覚しにくくなると考えた。自己保身のために生命を軽視した態度は目に余る」と指摘した。
判決によると、野崎被告は2022年9月下旬、SNSに「死にたい」などと書き込んでいた女子中学生(当時13歳)をさいたま市内の自宅アパートに連れ込んだ後、相模原市内の山中の橋に連れて行き欄干に立たせた。自殺を尻込みする女子中学生に対し「早く決めて。飛ぶの、飛ばないの」などと迫って飛び降り自殺するのを手助けした。
丹羽裁判長は「女子中学生の精神的な未熟さや不安定さにつけ込んだ卑劣な犯行」と批判した。【園部仁史】
相談窓口
・24時間子供SOSダイヤル
いじめやその他の悩みについて、子供や保護者などからの相談を受け付けています。原則として電話をかけた所在地の教育委員会の相談機関につながります。
0120・0・78310=年中無休、24時間。
・子どもの人権110番
「いじめに遭っている」「家の人に嫌なことをされる」など、先生や親には話しにくい相談に法務局の職員や人権擁護委員が応じます。
0120・007・110=平日の午前8時半~午後5時15分
・まもろうよ こころ(https://www.mhlw.go.jp/mamorouyokokoro/soudan/sns/)
さまざまな悩みについて、LINEやチャットで相談を受けている団体を紹介する厚生労働省のサイトです。年齢や性別を問わず、自分に合った団体を探せます。
・こころの悩みSOS(https://mainichi.jp/shakai/sos/)
悩みを抱えた当事者や支援者への情報のほか、相談機関を紹介した毎日新聞の特設ページです。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする