「人命軽視の凶悪犯罪」 殺人容疑で捜査求め署名活動 別府ひき逃げ

大分県別府市で信号待ちのバイクに車で追突し、2人を死傷させて逃走した事件で、県警が道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で指名手配している八田與一(よいち)容疑者(27)=同県日出(ひじ)町=を、警察庁が「重要指名手配」に指定した。八田容疑者が逃走を続ける中、亡くなった大学生の遺族らは事件の実態を「人命軽視の凶悪犯罪だ」として、殺人容疑での捜査を大分県警に求める署名への協力をインターネットで呼び掛けている。
大学生の遺族やその友人らはこれまでも、事件解決のため、私的な懸賞金(最大500万円)を設け、SNS(ネット交流サービス)などで八田容疑者に関する情報提供などを呼び掛けてきた。
8月からはオンライン署名サイト「Change.org」(チェンジ・ドット・オーグ)で、亡くなった大学生への殺人容疑と、負傷した大学生に対する殺人未遂容疑の適用を求める署名集めを始めた。
背景には、厳罰を求めるという思いだけでなく、逃げ切りを許さないという側面もある。ひき逃げ容疑の時効は発生から7年。仮に県警が危険運転致死容疑に切り替えて捜査を続けても20年で時効を迎えるが、殺人容疑は時効がない。
署名は当面5万人を目標とし、県警に提出する予定。14日夕時点で約4万6000人に達している。詳細は「大分県別府市大学生死亡ひき逃げ事件早期解決を願う会」のホームページで確認できる。【井土映美、神山恵】

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