TBS金平茂紀キャスター、「安倍晋三回顧録」をデジタル万引き? ネット物議も本人否定「ユーモアのつもりだった」

TBS系番組「報道特集」の特任キャスターを務める金平茂紀さん(69)が、ある本について「書店で立ち読みし、必要な部分を携帯電話で撮っている」といった内容を講演で発言したとして、そのときの動画がツイッター(X)に投稿された。
こうした行為が事実なら、「デジタル万引き」に当たると疑問が出ている。TBSの広報・IR部は、「ユーモアのつもりで話し、実際にはそういう行為は行っていない」と本人が説明したと取材に答えた。
ある本に対し、「本屋で立ち読みして、必要なとこだけ写メ」
金平さんの講演は、市民団体「反戦・反貧困・反差別共同行動in京都実行委員会」の主催で2023年10月15日に京都市内で開かれた集会「変えよう! 日本と世界」で行われた。この集会では、5月に出所した過激派グループ「日本赤軍」元最高幹部の重信房子さん(77)もあいさつに立って話題になった。
集会のポスターによると、金平さんは、ジャーナリストとして、「取材から見える『新しい戦前』―ウクライナ・広島サミット・大軍拡―」と題して登壇した。そのときの一部だとする動画がツイッターで16日に投稿され、発言の行為はデジタル万引きだと指摘された。
動画を見ると、金平さんは、「僕が一番情けないなと思っているのは、メディアのハイエナビジネスですね」と意見を述べた。続いて、それは、ベストセラーになっている故安倍晋三元首相を著者に読売新聞幹部の橋本五郎氏、尾山宏氏が聞き手になった「安倍晋三回顧録」だとして、「売れてるんですって。皆さん、買いました?」と問いかけた。そのうえで、金平さんは、こう告白した。
会場から笑い声が起きたところで、30秒ほどの映像が終わっていた。
「集会には個人のジャーナリストとして参加した」
携帯電話でカメラが撮れるようになって、20年ほど前から、書店に入って本の中身を撮ることは、「デジタル万引き」と呼ばれている。当時は、日本雑誌協会などが、本の売り上げ減少につながるマナー違反として、この行為をしないようポスターなどで呼びかけていた。
文化庁の著作権課によると、携帯のカメラで本の中身を撮ることは、著作権法第30条の私的複製に当たり、個人で見るだけでは違法とはされない。ただ、その範囲を越え、撮ったものをネット上で流したり、複製して販売したりすれば、第49条の目的外使用に当たり、違法行為になる可能性がある。
金平さんが講演でした発言について、TBSの広報・IR部は10月17日、J-CASTニュースの取材に対し、次のように説明した。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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