茨城県潮来市教育委員会は21日、市立小学校で2021年11月、当時5年生の女児が校舎3階のトイレの窓から転落し、骨盤骨折の重傷を負う事故があったと発表した。市教委が設置した市いじめ問題調査委員会が、同級生の男児2人から受けたいじめが間接的に影響した「重大事態」と認定する報告書を市教委に提出した。女児は後遺症などなく、現在は元気に過ごしているという。
公表された報告書(概要版)などによると、調査委は、女児が4~5年時、授業中や登校時に加害児童から複数回、「聞こえない」「なんで遅れたんだ」と厳しく言われるなどのいじめを受け、2人を避けるためトイレにこもるようになったと認定。「いじめによりトイレにこもり窓枠に座る習慣を身に付けざるを得なかった被害児童が、(チャイムに)気が動転し転落」する事故に至ったと結論付けた。
男児2人はクラスのリーダー的存在だったといい、報告書は発言力の強い児童に対して学校が「強すぎる言い方はいじめになると本人たちが理解できるように指導すべきだった」とした。【川島一輝】