突然、走行中に割れた電車の窓ガラス。 大きな穴が開き、破片が車内に飛び散っている。
しかも続けざまに、別の電車の窓ガラスも割れたのだ。
窓ガラスが割れた電車の乗客は「急に後ろの方で、ドーンという。爆発物ではないですけど、本当にそれぐらいの大きな音だった」と話す。
上下線で続けざまにガラス割れ…乗客悲鳴
事故は5日午後6時半頃、東京・町田市の小田急線・玉川学園前駅近くで起きた。 走行中の下り線の快速急行と、上り線の普通電車の窓ガラスが、相次いで割れたのだ。
帰宅ラッシュで混み合う車内にいた乗客の男性は、事故の瞬間をこう振り返る。
窓ガラスが割れた電車の乗客: 一瞬、どよめいて、悲鳴を上げるような人もいた。 (座席に)座っていた人たちの肩や頭に、ガラスの粉がかかって。
一瞬みんな「えっ?」という感じになった。
乗客乗員にけが人はなく、一部の電車に遅れが生じた。
なぜ突然、電車の窓ガラスが割れたのだろうか? 乗客の男性は、何者かによる“投石”ではないかと話す。
窓ガラスが割れた電車の乗客: (電車の)内側から誰かがやったという雰囲気ではなかったので、誰かが石を投げたのかなと思った。
11年前にも同駅近くで…強化ガラスがなぜ割れた?
これまでも頻繁に起きている、走行中の電車を狙った投石。
今回の窓ガラスが割れた現場周辺では、線路沿いに道路があり、電車に近づくことができるという特徴がある。
実は11年前、同じ玉川学園前駅では、投石とみられる事故が起きていた。
窓ガラスは粉々に割れてしまっていたが、多くの電車には、普通のガラスの5倍程の強度があるという“強化ガラス”が使われている。
なぜ丈夫なはずのガラスが割れるのか? 大阪のガラスメーカー「コダマガラス」が行った実験の映像を見せてもらった。
子供が握りこぶし大の石を、強化ガラスに向かって投げている。
「ドーーン!!」と大きな音が響くほどの威力。 しかし、いくら投げてもびくともしない。
鉄道ジャーナリスト 梅原淳 氏は、「小さいもの(石)でも先端に突き刺さるように当たれば、ガラスは割れる可能性はある」と、強化ガラスは“小さな点”の衝撃に弱いと解説する。
警視庁は、割れた原因を捜査している。 (「イット!」9月6日放送より)